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ヒイロのエロびでお(解説) |
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例によって作戦会議にて・・・・
ASIA「・・・・って1Pマンガを思いついたのよ」
TM 「3人でヒイロのエロびでおを見るのね」
ASIA「そう、ほのぼのでしょ〜!」
TM 「・・・・・・あぁ、いけない妄想が〜〜っ!で、でもこりはちょっとマズイって!」
ASIA「ナニ、何?なに1人で妄想してるのよ〜、ワタシにも教えてちゃうだい」
TM 「びでおを鑑賞している内にデュオがカンジてきちゃって、イタズラしちゃう(爆)
でもこりは、デュオファンとしてやってはいけないわ〜」
ASIA「そう?それが正しいデュオファンだと思うけど・・・・
それぢゃ、ヒイロに電話でもさせて電話えっちって云うのはどう?」
TM 「任務にかこつけて、電話させるのね・・・・
で、そのヒイロのえろびでおって、やっぱりワタシが作ったの?」
ASIA「そうよ。アナタがヒイロの上司なんだもの、イロっぽいの作ってよね〜」
TM 「そうすると、やっぱり任務絡みかぁ・・・・・もんもんもんもん」
で作ったのがコレ。ホント、ワタシたちって・・・・・
1.任務了解
それはASIAからTMのところに入った1本の通信から始まった。
『・・・・・と云うわけなのよ。アナタのところでお願いできないかしら?』
スイーパーズに入ったのは暗殺の依頼だった。依頼者は、最近L1で連続して起きた殺人事件の被害者である1人の少年の姉。
きちんと料金を支払えば、MSの残骸から人間まで、何でも「掃除」をすると密かに噂されている組織、スイーパー・グループ、略して「スイーパーズ」。彼女がこの依頼をしたのも、そんな実しやかな噂を信じたからだ。
しかし実際のスイーパーズは、超法規的集団として地球圏統一国家政府から認められてはいるが、プリベンターの宇宙における下請け的存在として極めて合法的な活動を行っているのだ。
故にその依頼に関しても、L1で起こった連続殺人事件を独自に捜査し、犯行に及んだであろう組織を割り出した。後は証拠になるような物件を集めて、犯人逮捕は警察の仕事だ。
ところが巧みに証拠隠滅を図っているその組織からは、逮捕に足るだけの証拠が見つからない。そこで、殺された少年たちがたどった経路をメンバーにたどらせて証拠を掴むか、もしくは現行犯逮捕に導こうとした。
殺された15〜18歳くらいの少年たちは皆、あるビデオ会社が作成した、いわゆるそのくらいの年齢の少年に対して、性的興奮を覚える男性たちのためのイメージビデオに出演していた。つまりは、ほも用のイメージビデオだ。
となると、人材豊富なスイーパーズと云っても、そこに潜り込めるメンバーはほんの一握りだ。更に生命に危険が及ぶとなれば、自ずとその任務を振るのは、ある人物に決まってしまう。
『デュオのエロびでおも見たい気もするけど、ほら、この間のメイド任務で酷い目に合わせてしまったから、ちょっと可哀そうでしょ?で、アナタのところのヒイロにでもお願いしようかと思って・・・・』
「ヒイロのエロびでお?・・・・・」
(それもほも御用達って云ったら・・・・ヒイロ、あ〜んなコトとかこ〜んなコトとかされちゃうのかしら?ヒイロって顔は案外綺麗だし、イイ身体してるし・・・・・こう、いかにもって男にヤられるとか・・・・)←TMの妄想
「・・・・・しちゃったら、困るわよ」
『はぁ?』
何やらTMが妄想をし始めたららしいが、ASIAにはお見通しだ。
(どうせまた、ヒイロがヤられるとか考えてるんだわ。何されても大抵のことはヘーキなヒイロがヤられてるビデオなんて、つまらないに決まってるのに、なに・・・・・・)←ASIAの酷評
『・・・・夢見てるのかしらねぇ?』
「えっ、ナニ?」
案外早く妄想を完了していたTMにASIAは驚いた。
『ベ、別に・・・・・アナタが何を考えるのも自由だけど、そのビデオってイメージビデオよ。音楽に合わせて半裸の少年が・・・・・』
なにやらASIAが説明を始めたが、新たな妄想を始めたTMの耳には届いていなかった
(ちっ、ヤらないのか、それは残念だわね。でもイメ〜ジびでお・・・・・ほも御用達の・・・・ヒイロをみてヤりたくなるようなビデオなのね。そしたらこう、思わせぶりに服なんか脱いで、独りえっちするとか・・・・脱いでから・・・・・)←TMの妄想
「・・・・・抜くまでねっ!!」
『!?!?!?!?ちょ、ちょっとアナタ、何考えてるのよ!』
「えっ、・・・・ヒイロのエロびでおのことに決まってるじゃない。脱いでから抜くまでよ!」
TMはすっかりイカれてしまっていた。
(ヒイロの、脱いでから抜くまでびでお・・・・・・イイかも知れない・・・・・デュオと一緒に・・・・)
『・・・・見たいわね〜』
「了解よ!」
ASIAの言葉が妄想の続きにも関わらずTMが素早い反応を返したのは、もちろん同じようなことを考えていたからだ。
「びでおを入手したら真先にアナタに送るから、デュオと一緒に見るのよ〜、うふふふふ・・・・」
『・・・・・おほほほほ〜』
その日、TMの執務室から聞こえる無気味な笑い声を、何人かの部下が耳にしたのだった。
もちろんヒイロも、その内の1人であった。
地球圏統一国家の転覆を狙うテロ組織の摘発任務を終えて、一応上司に報告を・・・・とTMの執務室にやってきたところで聞いてしまった。どうせくだらない私用に違いないと踏んだヒイロが勝手に執務室に入った時には、通信は既に終っていた。
「あら、ヒイロお帰りなさい。テロ組織の摘発は上手く行ったの?」
ヒイロの入室を確認したTMが、通信モニタから彼に視線を向ける。
その、何やら先刻の笑い声を上げた時のままのような表情を見たヒイロは、既にこの時から「拒否」の2文字を心に刻んでいた。ここ最近の思わず頭を抱えたくなるような任務を振ってきたのが彼女であるからだ。
「誰に聞いている。あたり前だ」
「それはご苦労さまだったわ。ところで・・・・」
「ことわる!」
任務を蹴るなんて、全く自分らしくない。しかし、任務だと思ってアレとかコレとかにも耐えてきたが、それもそろそろ限界だ。どうせ今度も、ヘンなイロモノな任務を振ってくれるに違いないのだ。そんな任務ばかりをこなしていたら、どうにかなってしまいそうだ。
そう考えているあたり、案外ヒイロは普通なのかも知れない。
「まああまあ、そう云わずに、話だけでも聞いてちょうだいよ」
TMにも、最初に視線を向けた時にされた天敵を見るような表情から、彼の返事が拒絶であろう予測はついていた。それでもあえてそれを無視して、ヒイロに任務の内容を説明しようとするのは、勿論彼に任務を引き受けさせるためだ。
「18才くらいの男の子が連続して殺される事件があってね、その被害者の男の子たちがあるビデオ会社が作成したイメージビデオに出演していた所までは突き止められたんだけど、その先がさっぱりなのよ。で、彼らと同じ経緯をたどって、殺されるに至った理由と犯人逮捕の決め手になるような証拠を掴むって云う、アナタなら簡単にこなせる任務なの。ただね、そのイメージビデオって云うのが曲者で、そのくらいの男の子に対してイイコトやイケナイコトしたいって男の人向けなのよ。だから、画面の向こうの男の人に向かって、遊んで〜ぇってお誘いをかけるような内容なのよね〜・・・・どうしても、受けてくれない?」
そんな任務なら尚更だ。
「あぁ、ことわるっ!
ヒイロの決意は堅かったが、彼にはどうしてTMが今回に限って、事細かに任務の内容をわざわざヒイロが嫌がりそうな言葉を使って説明したのかが、いまひとつ理解できていなかった。
「そう・・・・だったら下がっていいわ」
あっさり要求を取り下げたTMに胡散臭さを感じながらも、これでエロびでおに出演するなどと云う馬鹿げた任務に就く必要がなくなったのだ、と胸を撫で下ろして、ヒイロは部屋を出て行こうとした。
そのとき、ヒイロの耳に飛び込んできたのは、TMの独り言にしては妙に耳に届く声だった。
「さてっと・・・・ASIAに断りの連絡をしなくてはね」
部屋を出るべく、扉に触れようとしていたヒイロが手を止める。
「・・・・・スイーパーズからの依頼なのか」
自分の上司の交遊関係に興味はないが、ASIAと云う名前は聞き覚えがある。それもヒイロが今1番大切に思っている恋人の口から漏れた名前のはず・・・・
「そうだけど、アナタが受けてくれないのならスイーパーズに返すしかないわ」
その言葉を聞いて、ヒイロは漸く自分がTMに、もしかしたらASIAにもハメられたことに気付くのだ。そして多分、恋人と一緒に不愉快極まりない任務の数々を振られたのは、上司である2人がグルだったからに違いない。
「この間ワタシが依頼した任務で、彼女の部下が酷い目にあったそうで、今回の任務は・・」
「俺が行く」
TMの言葉を全て聞くまでもなく、ヒイロは半ば叫んでいた。
「ん?」
聞き返してくるTMは、上手くヒイロを丸め込めたことでご満悦だ。
ヒイロにしたら全く不本意な選択だが、大切な恋人にコトが及ぶとなれば引き受けざるを得ない。
「そこへは俺が潜入する。あいつの上司にはそう伝えておけ」
2.エロびでお作成
ビデオ制作会社に編集員として潜入したヒイロはある日、とあるマンションの一室に連れてこられた。
どうしたら問題のエロびでおに出演できるのか掴めなくて、とにかく社員として入り込んだヒイロだが、意外にもその誘いは、ターゲットの方からかけられた。
ヒイロにその自覚は皆無だったが、彼はこれまでの被害者たちと雰囲気が似ているし、男好きのする容姿をしているのだ。ターゲットが飛びつくのも無理はない。
奥の方からいかにもこの道30年、といった年季の入った感じの初老の男が現れた。どことなく歩き方や仕草が女性的というだけでなく、耳にはピアス、指にはいくつか指輪がはまっている。ヒイロの姿を認めるといやに嬉しそうに破顔して馴れ馴れしそうに近づいてくる。
「あらあ、アナタがヒイロ君?話は聞いてたけど、キミ綺麗ねえ。こういうビデオに出るお仕事って初めて?」
男の口からこういう言葉使いが出てくるのはどこかおぞましいが、それがどうにもこの人物にぴったりと合っているのがまた怖い。いわゆる芸術家に多いタイプである。
「・・・ビデオだと?」
勿論ヒイロはTMからの話でそんなことは知ってはいたが怪しまれぬよう一応素知らぬ振りを装う。
「あら、●●さんから聞いてなかったの?キミを主人公にしてイメージビデオを作るのよ。あたしが撮影監督なの、よろしくね。大丈夫よ、キミ素人らしいけど、あたしの言う通りにしてればいいから。それにキミ素材が良いからとってもステキなビデオが作れそう。久々に張り切っちゃうわぁ」
ぺたぺたと顔や髪を触りながら話し掛けてくるこのアヤシゲな男がどうやら一応監督らしい。
「俺はただの編集員だが・・・破格の残業代がもらえると聞いて来ただけだが、ビデオに出演というのがアルバイトなのか?」
「そうよ〜、腕を振るってステキなビデオにしてあげるわよ」
「・・・」
どうもこの男本人には何も危険な所はなさそうだ。うきうきと器材をチェックし始めるところはどう見てもただのポルノ監督である。
ここに潜入する前にヒイロはこの監督が撮ったというビデオを資料としていくつかTMに見せられたが、門外漢の彼にすら、予算のわりにはこの男はなかなか良い仕事をしているように思えた。
それ以前にそんなビデオを部下に見せて平然と、それどころかどこか嬉しそうなTMの態度こそがヒイロには理解不能であったが。
TMはビデオを見せながらこっそりとヒイロの反応を窺っているようにすら見えた。しかし、TMの思惑と違いヒイロはもともと男に興味があるわけではないので、顔色一つ変えずに視聴を終えた。
だが実はココロの中では、もし最初の依頼通りデュオがこの任務を受けたらどんな作品が出来上がったのだろうか、とこっそり考えていた事実は否めない。(ひょっとしたらそれがTMの思惑だったのか?)
だが残念ながら今回は出演するのは自分だ。少しだけ脱線した思考を現実に引き戻す。
「・・・それで俺はどうすればいい?」
「あ、メイクさんがイロイロしてくれるからそれに従ってね。準備ができたらもう早速始めるから。キミみたいな綺麗な子を撮るのは久しぶりだからもう張り切っちゃうわ」
「・・・」
連れて行かれたバスルームでメイク係からドーランのような物を顔と体中に塗られる。どうやら照明の下でも肌が均一に光って見えるように、らしい。すでに整った顔そのものはほとんどメイクで直すところが無く、後はヘアスプレーを少し噴射されただけで済んだ。
気づかれないように室内をチェックしてみたが、ここでも危険物などは見られない。大体少年達が殺害されたのはビデオ作成の後だから撮影そのものは事件と関係はないのかもしれない。
だが、油断は禁物だ。
それからメイク係から渡された衣服一式を身に着ける。下着だけはピチピチの黒のビキニ(きゃぁ〜)だったが、ヒイロの予想に反し、外側は何の変哲もない白いコットンのボタンの長袖のシャツに洗いざらしのジーンズだった。いかにもどこにでも見かけそうな素人っぽい服装がそういう観衆に受けるのかもしれない。
だがそんな普通の服装をしていてもヒイロは目立つ。何の飾りもない衣服が却ってヒイロの美貌を引き立てているかのようで、着替え終わるとメイク係でさえほんの一瞬見とれて息を呑んだほどだ。
準備が終了すると、ヒイロは撮影現場(?)へ現れた。広い部屋の真ん中にいくつもの照明器具に囲まれたベッドが一つ、傍の壁にはスクリーンがかかっており、合成画像などを作成する時にはその前で撮影するためのものらしい。
ヒイロはひとしきり目だけを動かして部屋のチェックを行う。怪しい薬品、武器類は一切なし。
メイク係が照明を調節し始める。どうやらメイク係が照明係兼大道具係も受け持っているらしい。低予算ビデオの哀しさである。
「あらぁぁぁ〜あらまあ、ステキよぉ〜やっぱり元が良いと違うわねぇ〜。」
カメラの調整をしていたほも監督が、顔をふと上げて感嘆の声を上げる。ヒイロはどう答えてよいものかわからず、その場に立ったままただ黙って見返すだけだ。
「でも残念ねえ、キミあんまり表情がないのが惜しいわぁ。」
「・・何か表情を作ればいいのか。」
「ううぅ〜ん、まあ無理してイロッぽい顔はしなくてもいいけどねぇ〜、ホラキミなんてこんなに綺麗な顔してるんだからコイビトの一人や二人はいるでしょ?その子達に見せるようなつもりでやってくれるとすごくステキにできるわよ〜」
低予算えろビデオ監督とは言え、さすがはプロ。的確なアドバイスは効き目があったようだ。
「・・・コイビトに見せるようなつもり、か?」
ヒイロは勿論デュオの前でそんな痴態を演じたことはない。だが本人を目の前にしないのであれば色々試してみたくもなるのが人情だ。(・・・そう?)
「そうよ、まあ今日は初日だからなかなかすぐってわけにはいかないかもしれないけど、次回はもっと慣れるから頑張ってね。」
「・・初日?撮影は何日もかかるのか?」
あらわになる疑問の色に、ほも監督は顎に手を添えてそれに答えた。
「心配することはないわよ、ただ皆さん撮影に慣れるのにちょっと時間がかかるから・・・人によって早く終わる人もいるし・・・」
その時ヒイロは証拠品確認(笑)の間TMがぼそりと執務室でつぶやいた言葉を思い出していた。
(・・・まあ撮影を早く終わらせたいならさっさと抜くことね・・・)
その言葉を聞いた時ヒイロはそれが上司が部下に言う事だろうか、とちらりと思ったが、今思えば的確な指示ではなかったか。こういう結論に行き着く当たりヒイロはまだあまり普通とは言えないかも・・・。
「俺は早く済ませたい。抜いてやるから今日で撮影を終了してくれ。」
その顔に似つかないあまりにも大胆な発言に、ほも監督のカメラをいじる手が思わず凍り付いた。
「だからぁ、違うって云ってるでしょ。お風呂に入るわけじゃないのよ!?なんて云うの、もっと、こー、誘うカンジで脱いでちょうだい!やり直しよ」
ヒイロの「抜いてやる」発言に固まってしまったほも監督だったが、本人がそう云うのなら気が変わらぬうちにと、その場面の撮影は1番最初に行なわれた。普段の撮影では監督が言葉巧みにそんな雰囲気に持ち込んで初めて少年達はソコに手を伸ばすのに、今回はずいぶん勝手が違う。それはそれで楽なのだが、言葉で追い詰める楽しみがなくてなくて少し残念だった。
ごく稀にこんなことに慣れている少年もいるのだが、目の前で平然と抜いて見せたこの少年はそんな彼らとも少し違う。慣れている彼らは最初から最後まで、つまり脱ぐトコロから抜くまでを製作者側が意図する通りに演じてくれる。しかしこの少年は、抜くだけは抜いたがホントに素人だったのだ。
抜くのは簡単だった。「それならヤって見て」と云われたヒイロは、何のためらいもなくズボンと下着を取り去ってベットの端に腰をかけてソレを握り込んだ。監督の指示通り目の前にデュオが居るつもりでソレを扱くのは、けっこうその気になったし正直あんなにハマってしまうとはヒイロも思わなかった程だ。
これで終りなのかと思ったら「さあ、今の調子で脱いで見てちょうだい」の監督の言葉。抜くだけではなくてそこに至る過程の映像も欲しいのだそうで、こんなところにも監督の拘りが感じられる。
面倒だなと思いながらも脱ぐのは抜くより簡単だとばかりに、ヒイロはいつもの勢いで着ている服を脱ぎ始めたのだ。それを見た監督は、いきなり抜いて見せたヒイロだから慣れているのだと思ったのが間違いであることを確認したのだ。やはり彼は、羞恥心とか遠慮すると云うことを忘れている素人だった。
誘うカンジで脱げと言われても、ヒイロはそんな脱ぎ方をしたことはない。一応脱ぐときもデュオが目の前にいるつもりで脱いだのだが、そもそもデュオとするときにヒイロが脱ぐときは既に誘う必要ない状況なわけで、そのつもりで脱いでもびでおの趣旨に沿った脱ぎ方にはならなかった。
TMの執務室で見せられた証拠品を思い出して真似をしてみたが、ヒイロは大根だった。
「俺には解らない。具体的に指示しろ」
「だから、誘うようによ!コレを見たキミのコイビトが思わず抱きたくなっちゃうようにっ!」
「・・・・・・・」
デュオが自分を抱きたくなるような脱ぎ方・・・・・?
ヒイロはようやく自分が求められている立場を理解した。つまりやろうと思って脱ぐからリテイクを食らうのだ。誘うとは、抱かれる方の立場なのだ。
そんなことはあらゆる面で訓練を受けているヒイロにとっては容易なことだ。イロ仕掛けで情報を得ようとするとき、年齢的な面からその立場に立つことのほうが多いからその手の男の誘い方は承知している。
しかしヒイロの頭の中には既に「コイビト=デュオとする」がインプットされていて、どこをどう切って見てもどちらから眺めて見てもデュオに抱かれる自分と云うヤツが想像できなくて、故に彼を誘う場面が思い浮かばない。
「悪いが俺にはそう云う脱ぎ方はできそうにない」
「どうして?・・・・コイビトを誘ったりしないワケ?」
ほも監督は、彼にそう云う意味で誘うようなコイビトがいると決めつけていたが、よくよく見ると超美形な彼は綺麗なだけではなくて、危ういと云うよりも危ないカンジがする。
「・・・・だったら、コイビトを抱いてやるってカンジならできそうかしら?」
さすがはほも監督、カンも鋭かった。
「さっきもそのつもりで脱いだんだが・・・・・」
「・・・・・・お風呂に入るようなアレが?」
「俺はいつでもそうしている」
さすがの監督もがっくりと肩を落してしまう。あんな、えいっ!やあっ!と掛け声が聞こえてきそうな脱ぎ方を毎回して、それでもヤることはヤっているらしいのだから、彼も彼のコイビトもよほど即物的なのだと思ってしまう。そんなのはSEXを覚えたての若い子がすることで、彼くらいのトシになれば・・・・とも思ったが、人前で平気で抜いて見せた素人がヤるために服を脱ぐと云うことに拘りを持つはずもない。
しかしそこは百戦錬磨のほも監督。素人を丸め込むてだてはちゃんと承知している。
「いい?これからお前を抱いてやるぞ〜ってカンジで脱ぐのよ、わかる?」
「コイビト(=デュオ)をこれから、抱くつもりか・・・・」
ヒイロは、先程の自慰シーンを写していたビデオカメラに視線を向けた。
『・・・・ヒイロ、やってみせろよ・・・・おれをその気にしてみな』
カメラの中のデュオがそう云ってるような気がした。
「・・・・・」
ヒイロの顔に薄っすらと微かな笑みが浮かぶ。
それはファインダーを覗くカメラマンが、思わず身震いしてしまったほど壮絶に危険な微笑だった。
「そうそう、いいわ〜ぁ、その調子で焦らすように脱いで・・・・」
指示を出す監督の頬も興奮気味に上気している。
「了解した」
ヒイロはカメラの向こうのデュオだけに意識を集中していたが、その場に立ち会ったスタッフの誰もが一瞬で変わった彼の妖艶な雰囲気に飲まれていた。
「コイビトが1番好きなトコロを焦らしながら見せていくのよ〜」
それでも指示を忘れないあたり、さすが監督だ。
「・・・・・・」
(デュオが好きなトコロ、俺の身体の部位でと云うことか・・・・勿論アレだがソレはさっき抜いて見せたから次だな。次と云うと・・・・)←ヒイロの妄想
ヒイロは、くるっとカメラに背を向けた。
ジーンズの前ボタンを外して腰周りを緩める。
白のコットンシャツのボタンもいつも以上にゆっくりと外して行く。シャツのボタンを全部外す為にジーンズの中に仕舞い込んである裾の部分を引き出すと、ヒイロには少し大きめなシャツが尻から太腿の中ほどまでを隠してしまう。
シャツの前を全て外してからジーンズの腰の部分に手を入れてずらしていけば、カメラの位置からではシャツに邪魔されて黒の超ビキニな下着もほとんど見えない。
普段なら膝までずらしたジーンズは、手を使わずに子供のように足踏みをして足首までずらして足を使って脱ぐのだが、それをしてデュオに「案外だらしない」と云われたことがあるから、今はしない。ちゃんと手でジーンズを押さえて足を抜き去る。
そこまで腰を折るとシャツの裾から黒の下着が丸見えだ。周りで息を飲む気配がするが、デュオが感じるのはきっとそんなところではないはずだ。彼は出会った当初のピチピチのスパッツ姿のヒイロを知っている。彼がドキッとするとしたら・・・・
完全に脱いでしまったジーンズを適当に折り曲げて右手にあるベットの端に置くときに、ビデオの中のデュオを一瞬だけ口角を上げて目を幾分細めて睨みつける。背筋か凍りつきそうなその笑顔がヤるときにだけヒイロが見せる顔だ。
とりあえずヤる意思はこれでデュオに伝わる。後は彼が好きだと云う背中から腰のラインを焦らしながら見せればいい。完璧だ!・・・・周りのギャラリーもビデオの使用目的も任務も忘れて、ヒイロの意識はカメラの向こうのデュオに集中してしまっていた。ヒイロは以外とハマりやすい性格なのかも知れない。
ソコを見せるためには超ビキニでも下着は邪魔な存在だ。
ヒイロはジーンズと同じように下着もちゃんと手で取り去った。ただ、さっきのように腰を折ると局部が丸見えなので、焦らす意味で足の方を高く上げて下着から抜き去る。脱いだ下着はやはり同じようにベットに乗せる。もちろんカメラを睨むのも忘れない。
さーいよいよシャツを脱ぐ番だ。
開いたシャツの前を掴んで肩からその素肌を曝し出す。同時に少しだけ身体を右側からカメラに向ける。目を閉じて俯いた横顔をカメラが捕らえる。
背中を白いコットンシャツが滑り落ちる。
東洋系特有のしっとり滑らかな白い肌が現れる。
それはデュオでなくてもハッとするほど悩ましい背中だった。
そのまま腕を伸ばしていけば、デュオが好きだと云う背中と尻の間の肉つきの全くない平らな腰が見えるはずだ。そこが外気に曝されたことを感じ取って、ヒイロは俯いていた顔を上げ三度カメラを睨みつける。
視線はそのままにシャツから腕を抜き去れば、一目で鍛えられていることがわかるしなやかな筋肉が適度に付いた、有名な彫刻家が彫ったような完璧に整った裸体が皆の前に曝される。
「・・・・いいわよ〜・・・・・完璧ぢゃなの」
ため息混じりのほも監督の声で、すっかり世界にハマっていたヒイロも、ヒイロのストリップショーに引きずり込まれていたスタッフたちも我に帰ったのだった。
そしてその時ヒイロがスタンバイ状態だったことを知る者は、本人以外に誰もいなかった。